最大の車種となる7シリーズ

BMWのラインアップ中、最大の車種となるのがこの7シリーズです。このシリーズ、他のメーカーで言えばメルセデス・ベンツのSクラス、ジャガーXJ、アウディ・A8、レクサス・LSといったライバルのいる激戦区のクラスとなっています。さすがにこのクラスともなるとショーファードリブン(運転手が実際の運転をして、オーナーは後部座席に座るクルマ)を前提としたモデルがほとんどですが、この7シリーズはそれとは趣をちょっと異にしており、オーナー自らがハンドルを握るような造りになっているのが特徴です。
また、先代モデルでは世界初の水素自動車も100台限定で生産されました。さすがに最低排気量が3000cc、最大排気量が6000ccと、大排気量のエンジンを積んでいるため、ラインアップされているエンジンの主流はV型エンジンとなっており、特に上のグレードとなるとV型12気筒も採用されています。また、ヨーロッパでは環境エンジンの主流であるディーゼルに加え、Active Hybrid7と呼ばれるハイブリッド・カーもラインアップに加えています。これは3000ccの直6ターボにモーターを組み合わせたもので、低燃費を実現させています。この7シリーズ、いろいろ調べていくと他のグレードとは一味違った仕様をラインナップに加えています。自分でハンドルを握る性格が強いとはいえさすがにVIPが乗ることも想定しているためでしょうか、ロングホイールベース車、さらにホイールベースを伸ばして後席の居住性を高めたリムジンも生産されていたようです。
また、防弾仕様も生産されていたらしいですが、この平和な日本では一部の人以外に必要ないうえに、中古車で見つけることはまず無理だといってもいいでしょう。こういった様々な特徴のあるモデルもラインアップしていますが、7シリーズはこのクラスにふさわしくどちらかというとオーソドックスな車体構成となっています。ただしクラスがクラスなだけに新車価格も高く設定されていて一般の人が購入するとは思えないものなので中古車の台数も全国見渡してもそれなりの台数しかありません。
筆者がざっと調べた結果、最安値が11万円ほどでしたが、これは低年式車のうえ走行距離も10万キロを目前にしたものなので部品の耐久性などを考えるとあまりお勧めできません。この7シリーズを購入する場合はそれなりの値段の車を探す必要と狭い路地での切り返しは無理、といった割り切った思考でなければお勧めできないものとなっています。